宿命天中殺のいろいろ 前編
一般的に知られている「天中殺」は、「天冲殺」の一部です。そして天中殺にも後天運で廻る「運命天中殺」と宿命に天中殺を所有する「宿命天中殺」があります。
この宿命天中殺は、日干支の天中殺範囲が年支または月支にあるもの、年干支の天中殺範囲が日支にあるもの、そして「六十花甲子」成立上の意味合いから天中殺を所有する干支も含まれます。宿命天中殺は略して「宿命中殺」とも言います。
生年中殺
日干支の天中殺範囲が年支にある宿命です。年支が中殺されると、年干支自体が中殺されることになります。年干支は「両親の場所」です。そして両親は自分にとって一番近い過去の人です。そのため過去との繋がりがないような現象が起こります。
両親との間で意思の疎通が上手くいかず、両親との縁が薄くなります。また年干支は「目上・兄弟姉妹・友人」の場所にもなり、これらの人たちとも縁が薄くなり頼ることができません。
生年中殺を持つ人は、肉親や友人を頼ることができませんが、その分自立心が強くなり、親離れもしやすくなります。
生月中殺
日干支の天中殺範囲が月支にある宿命です。月支が中殺されると、月干支自体が中殺を受けることになります。月干支は「家系の場所・社会の場所」になり、人間関係においては「子供・兄弟姉妹」が中殺を受けることになります。
社会や社会においての「自分の立地」が中殺されることになれば、社会や時代に迎合することができず、社会に背を向けるような生き方になります。
また家庭に納まる女性は、家庭に問題が出るようになります。
生月中殺を持つ人は、自分の立地が欠けている分、社会や時代に束縛されることなくユニークな発想ができます。それが功を奏せば未来への発展にも繋がります。
また自分の家系・親元から早く離れることで、自分の人生を立ち上げることができます。
生日中殺
年干支の天中殺範囲が日支にある宿命です。年干支は両親です。そのため両親から見れば自分が中殺されていることになり、両親から疎外されることになります。
両親は我が子(自分)を思い育てますが、その思いが自分には通じず両親を理解することができません。両親も我が子を理解できず親子間で意思の疎通が上手くできません。
また結婚すれば配偶者の場所を両親が中殺することになり、夫婦揃って両親から疎外されることになります。
生日中殺を持つ人は、なるべく早く親元から離れることです。